第4回 スマートビル将来ビジョン 検討会について

2024.03.01UP

第4回 スマートビル将来ビジョン 検討会の委員会として
代表理事巻口が参加しました。

~スマートビル将来ビジョンの趣旨~
経済産業省、IPAのデジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)は、Society5.0を実現するために、社会システムや産業構造をうまくつなぎ合わせて、日本の産業力を強化し、信頼性を確保することを目指しています。同時に、社会の問題を解決するために、多くの人たちが参加し、透明で公平で中立性のある「アーキテクチャ(全体像)」を作り上げ、デジタル時代に必要な社会全体の基盤を築き、広める活動を行っています。

政府のデジタル田園都市国家構想基本方針を受け、また民間からの依頼もあり、DADCではスマートビルに関するアーキテクチャ設計を進めています。この中、関連する省庁の支援も得ながら、スマートビルに関わりのある有識者で構成された「スマートビル将来ビジョン検討会」を2022年度に立ち上げ、将来のスマートビルの姿や業界団体の結成について協議検討を重ねています。そして、2024年度には、具体的なスマートビルの導入策やその進め方について議論する予定です。

スマートビル将来ビジョン検討会では、コンソーシアムの設立に向けた議論が中心となりました。特に、普及勉強会で議論された内容に欠けている視点や認識の誤り、そしてコンソーシアムの設立趣旨や機能、形態に関する方針の適切性、次年度以降のDADC活動やコンソーシアム設立準備会の計画の妥当性についての意見が求められました。

 

第4回検討会の中で巻口は主に以下の内容を述べました:

1. 社会実現に向けたインセンティブ提供の必要性を強調しました。建設業は不動産業同様まだまだITリテラシーが低いプレイヤーが多く、スマートビルOSに関する認知やその必要性に関する啓蒙が重要。、不動産業界もデータの標準化が整備されていない状況で、各々が独自の方法で活動しているため、データの活用が遅れていることから、スマートビルOSについても、標準化はとても重要であることを指摘しました。

  1. 2. スマートビルの運用や資産活用をインセンティブとしてビルオーナーなどに伝えていくことで、ユーザーがスマートビルデータの活用に関心を持つことの重要性を述べました。スマートビルOSによって、ビル全体での会議室の共有など、セキュリティーが担保された状態で会議室などの有効活用などを進めることで、賃貸有効面積が拡大するなど、オーナーにとって利益をもたらす可能性があるとの提案をしました。データはフィジカルと連携することで、その利用価値が高まることを考慮すると、トイレの空き状況やレストランの混雑状況などの有益な情報をAI分析で提供することで利便性が高まり、ひいてはビル自体の資産価値が高まることを積極的にアピールしていくことで普及が促進される可能性についても言及しました。


3. 具体的な取り組みとして、ネームバリューのある会社で事例を作り、それをもとに可視化することの重要性を述べました。

これらの意見を通じて、スマートビルの将来像に向けた検討会では、インセンティブの提供、データの活用、そして具体的な事例作成が重要な焦点となることが示されました。

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ぜひ討論会の様子をご覧ください。

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